2007年6月26日火曜日

父と母・・・そして兄

両親が家を売って10年になります。

元々から耳が悪かった父は自営で大工をしていましたが、

バブル崩壊後、仕事が急激に減ってしまいました。

そんな折、バイクに乗っているときに

若い女性の運転する車にはねられて足を骨折。

人がいいというのかバカなのかわかりませんが、

相手の女性が任意保険に加入していなかったので

十分な補償が得られず

完治していないにもかかわらず退院してしまったのです。

それ以来、父はまともに歩けません。

今ではベッドに寝たっきりで、

自分で歩くこともままならない状態です。

父の収入が無くなり、

同居している独身の兄に継承しての支払いをお願いしてみましたが、

自由人の兄はそれを拒否しました。

やむを得ず家を売却して住宅ローンを無くしました。

あのまま兄が継承して払ってくれていれば、

もう住宅ローンは終わっています。



当時を思い出すと涙が出ます。

あの頃は知識も無く、

主人と必死に家の売却に走りました。

「何があっても家だけは手放したくない」と泣き叫ぶ母に対して

必死に説得する主人。

お互い辛かっただろうなぁ・・・

でも、今は両親ともども生き生きしています。

母は、65歳を過ぎているにもかかわらず元気に働いています。

土日に父の様子を見に行くと、

必ず子供に1000円お小遣いをくれます。

父は、お酒もタバコもやめて、

ベッドでテレビ観戦しながら平和な日々を送っています。

兄は40歳を過ぎていながら相変わらずの独身生活。

あんなに言い争ってケンカしたけど、これで良かったんだ・・・

そう思いながら主人が結婚式の新郎の挨拶で言った、

「今、ココにこうして立っていられる事は両親が居たから・・・

この場を借りて、両親にお礼を言います。

ありがとうございました。」

を思い出しています。

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